10月20日にはSBI証券でも取り扱いが始まることを知り、一層興味の沸いてきた「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」(私も積立を始めました≫楽天全米株式インデックスファンドの毎日積立をSBI証券で設定完了)
「楽天・全○○株式インデックス ・ファンド」に関してはすでにいろんな所でいろんな情報が出てるのでご存じの方も多いことと思いますが、私自身かなり混乱してたことがあるので、自分の備忘録を兼ねて記事にしておきたいと思います。
混同してる原因は「楽天・全米株式インデックス ・ファンド」との違い。投資信託の名前をさらっと読んでしまうと何も疑わずに読んでしまうとこなんですけど、投資の対象が違います。
楽天・全世界株式インデックス ・ファンド(楽天VT)
こちらは以前も記事にした「野村つみたて外国株投信」と比較的よく似た商品で、バンガード社のトータルワールドストック(VT)に投資する商品です。
違うのはVT自体がFTSEグローバルオールキャップインデックスをベンチマークにした運用商品ということです。
指標には小型株も含まれるため、より多くの分散投資が可能な指標をなってます。
信託報酬として、バンガード社の管理報酬として0.08%、信託報酬として0.12%合わせて0.2%(いずれも税別)が必要になる見込みです。
全世界株式投信の類似の商品
指標が違うので何とも言えませんけど、
- 野村つみたて外国株投信 0.19%(税抜き)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー) 0.104%(税抜き)
といった商品でしょうか?共にベンチマークはMSCI ACWIで、楽天全世界株式インデックスファンドとは異なるものですが、野村つみたて外国株投信は比較的似通ったコストですね。
楽天・全米株式インデックス ・ファンド(楽天VTI)
こちらはトータルストックマーケット(VTI)に投資されます。
VTIは「CRSP USトータルマーケットインデックス」を指標に運用されています。「USトータルマーケットインデックス」は米国株式のほぼすべての銘柄の時価総額を加重平均したものを株価指数なのですが、VTI自体が信託報酬0.04%と非常にローコストで有名な商品です。
VTI自体は以前から気にはなってたんですけど、一般的には外貨での買付しかできませんでしたから、これが円貨決済できるようになるというのは一つの魅力です。
さらにVTIですと1口130ドル(1$=110円として14,300円)と少々まとまったお金が必要になるのですが、この商品でしたらネット証券で100円からの積み立ても出来ますから、こういった面でも非常に魅力的なんですね。
バンガード社の管理報酬として0.03%、信託報酬として0.12%合わせて0.15%(いずれも税別)が必要になる見込みです。
全米株式投信の類似の商品
こちらも指標が違うのでなんとも言えませんけど、全米株式を対象としてピックアップしてみるとこういった商品でしょうか?
- たわらノーロードNYダウ 0.225%
- 大和 iFreeS&P500インデックス 0.225%
楽天全米インデックスファンドが、上の二つと比較してコスト面でも有利であることが分かりますね。
信託報酬について
「全世界株式インデックス」の方はバンガード社の0.11%の管理報酬に加え、0.12%が上乗せされるのは、数字の割合的になんとなく仕方ないかな?とも思えるんですけど、「全米株式インデックス」の方はバンガード社が0.04%と低コストで頑張ってくれてるものに、そこへ3倍の0.12%の信託報酬が上乗せされるのは若干合点の行かないところです。
ただどちらの商品も、外貨への為替手数料やETFの取引手数料、少額投資という付加価値代と思えば全然許容できるコストだと思いますね。
為替手数料
せっかくなので為替手数料がどの程度掛るか考えてみました。
外貨への為替コストはSBI証券・楽天証券・マネックス証券で25銭の手数料が掛ります。米ドル110円の時に掛る為替手数料の率としては
0.25円÷110円×100=0.22%(片道)
となります。こう考えると0.12%の上乗せは許される範疇ではないでしょうか?
もっとも一番安いのは住信SBI銀行の外貨手数料で4銭ですから、SBI銀行でドル転して買付すれば為替の手数料は1/5で済みますが。
ETF取引手数料
SBI証券ではNISA口座を開設していれば手数料は無料ですが、そうでなければ0.45%の手数料が掛かります。
さらに最低手数料は片道5ドルの手数料が掛ります。→最低手数料は撤廃されました。
取り扱い販売証券会社
当初こちらのファンドが立ち上がったときには、楽天証券だけでしか販売がなかったのですが、徐々に増えています。
- エイチエス証券
- SBI証券
- 岡三オンライン証券
- ジャパンネット銀行
- 立花証券ストックハウス
- 松井証券
- マネックス
こうしてみると、主要なネット証券なら買える感じですね。
あ、カブドットコム証券がないか・・・
つみたてNISAにはどちらがおすすめ?
全米株式、全世界株式ともどもつみたてNISAに正式にラインナップされていることから、「どうしても悩んだらこの2本を選んでおけばいいんじゃない」と言い切ってもいい商品に仕上がってると思います。
それはベースとなる米国ETF「VT」と「VTI」がそれだけ評価された商品だからです。
理由はとても短絡的かもしれませんけど、世界で評価されているバンガード社の商品を日本の円建てで積み立てられると事はとてもメリットだと思いますね。
ですが、ここではあえてつみたてNISAでこのファンドを積立てようとした時の私なりのおすすめを書いてみたいと思います。
おすすめは楽天全世界株式インデックスファンド
こちらの表をご覧ください。
マザーファンドとなるバンガード社、VTから構成比率を調べてみました。
国名 | 構成比率 |
---|---|
アメリカ | 56.6% |
日本 | 7.5% |
イギリス | 4.3% |
フランス | 3.1% |
スイス | 3.1% |
中国 | 4.9% |
台湾 | 1.5% |
韓国 | 1.4% |
2020年10月時点
全世界株式インデックスファンドの半分以上はアメリカでできているのです。
これは世界株式に限らず海外株式投信となると、半分、それ以上がアメリカの株式で成り立っているので、後々投信を増やそうと思った時には全米株式の割合が高くなってしまうからです。
投信ブロガーが選ぶFund of the Year 2017での評価
また投信ブロガーが選ぶFund of the Year 2017にてトップ3に両方ランクインしました。
≫つみたてNISAの参考に投信ブロガーが選ぶFund of the year 2017結果発表
やはり一番多いのは「あのVT、VTIに投資できるのはうれしい」といった評価が高かったです。
確かに、VTやVTIの評判は昔から高かったですけど、為替取引の問題だったり手数料の事だったりとハードルが高かったですからね。
その反面、実質コストを不安に感じる声もありました。
確かに2重、3重といった課税の問題もありますから、そのあたりをどうクリアしてくるのか経過が楽しみです。
楽天証券のiDeCoにも登場
2017年12月23日から楽天証券のiDeCoのラインナップに登場しました。
楽天バンガードファンドは徐々に販路を増やしていますので、将来的にも大きなファンドになることが期待できます。
まとめ
この2本は楽天バンガードシリーズとして牽引していく商品になると思います。
「野村つみたて外国株投信」も「楽天全世界株式インデックスファンド」、「楽天全米株式インデックスファンド」も設定されて間もないことから、実際の運用成績がどうなるかは分かりませんが、楽天の商品は投資の対象商品である「VT」「VTI」自体が評判のいい商品ですから安心感はある気がします。
どちらにしても、つみたてNISAのおかげ?か信託報酬も抑えた良い商品であることは違いないかと思います。なんだかますます迷ってきました。
つみたてNISAの対象商品の中からおすすめ商品を独断と偏見で選んでみる
※信託報酬に関しては消費税を除いた数字で計算しています。
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▽独断と偏見でつみたてNISAの商品の中から選んでみました
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