今後iDeCoの加入条件が緩和され、多くの人が加入できるようになるiDeCo。
それでもiDeCoはつみたてNISAと違い金融機関によって取扱商品が変わってきますので、じゃあどこがいいの?となるわけです。
という事で、iDeCoを始めようと思う人向けに少しでも参考になればと整理してみたいと思います。
ネット証券でもタダにはならないiDeCo手数料の比較
iDeCoに毎月掛かるコストの比較
なにはともあれ、一番比較しやすいのはやはり手数料といった数字ではないでしょうか。
iDeCoには掛金を拠出する時には3種類、しない時には2種類の手数料が発生します。
その手数料を一覧にしたのはこちら。
加入者 | 運用指図者 | |
---|---|---|
国民年金基金連合会 | 105円 | 0円 |
信託銀行 | 66円 | 66円 |
運営管理会社 | ※ | ※ |
171円~ | 66円~ |
「掛金を拠出」というと馴染みがないので用語アレルギーのある人なんかは拒絶反応を起こしそうですけど、要は投資を行った月と投資を行わなかった月いう意味でとらえてもらって良いです。
そしてこの中で一番金額が大きくなるのが※印の運営管理会社の費用で、金融機関によっては200円から300円というお金がかかります。
でもこのお金が毎月必要になるお金ですし、拠出額によっては大変な割合。
仮に1万円拠出するとしたら300円なら3%だもんねぇ…
でもネット証券ではこの運営管理会社の費用は各社無料を打ち出しています。
もうこの時点でiDeCoでもネット証券という選択肢は外せないですよね。
特別法人税の存在は無視できない
現在は課税されていませんが、本来は特別法人税(1.173%)というものが掛け金全体に掛かります。
確定拠出年金という制度が出来た2001年以降制度自体が凍結されていますが、制度としてこちらもコストの一部として残っています。
もちろん年金不安などのこともありますし、今後も課税されない方向とは予想されていますが、その気になれば課税できる存在で残っているのは気にする必要があるかもしれません。
ネット証券のiDeCo取扱商品の比較
元本保証型商品も各社ラインナップ
iDeCoには変動型の商品だけでなく、元本保証型の商品もそろっています。
これはあくまで節税効果を狙ったものであって、将来的に万が一特別法人税の凍結が解除されたといった場合には、これだけで運用するのは難しいかもしれません。
証券会社以外ではイオン銀行なんかはいいかもしれません。
もちろん元本保証タイプの商品以外にも取りそろえてあります。
ネット証券各社のiDeCoの取扱い商品
さて、取扱商品の比較ですが、あくまで私の個人的な意見で言うとつみたてNISAであってもiDeCoであっても、主力の運用商品は外国株式とバランスファンドをメインとして考えたいところです。
以前から「60歳まで資金が拘束されるiDeCoだけに、信託報酬の安さというのは最重視したい」と主張していますので、各ジャンルごとに各社の最安値のファンドを比較してみたいと思います。
全米株式インデックス
名称 | |
---|---|
SBI証券 | eMAXIS Slim米国株式 iFree NYダウ・インデックス |
楽天証券 | 楽天全米株式インデックスファンド |
マネックス証券 | eMAXIS Slim米国株式 |
松井証券 | eMAXIS Slim米国株式 楽天全米株式インデックスファンド |
全米株式に関する商品は各社多くラインナップされてますけど、やはり気になるのは楽天証券でしょうか。
楽天全米株式インデックスが設定されたときの話題がすごく印象に残ってるせいかも。
海外株式
それぞれの商品の指標が異なるので一概には言えないものの、まあどれも多くの世界企業へ投資を可能にする商品です。
名称 | |
---|---|
SBI証券 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス SBI全世界株式インデックスファンドほか |
楽天証券 | 楽天全世界株式インデックスファンド たわらノーロード先進国株式ほか |
マネックス証券 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン) |
松井証券 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン) 楽天全世界株式インデックスファンド |
全世界でいくのか先進国でいくのかはそれぞれの考え方にもよるとは思いますが、不満のないラインナップです。
バランスファンド
名称 | |
---|---|
SBI証券 | iFree 年金バランス |
楽天証券 | 楽天インデックスバランス |
マネックス証券 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) |
松井証券 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) |
バランスファンドで興味を持ったのは、いいか悪いかはおいておいてSBI証券のiFree 年金バランス。
これはこちらの記事でも紹介したように、GPIFのポートフォリオと同じになるように運営を目指したもの。
GPIFのポートフォリオを決定した経緯を見ているとなかなか興味深いです。
その一方で興味が持てないのが、やはりこちらの記事でも紹介したように楽天証券。
楽天証券の楽天インデックスバランスも株式15%、債券85%となっており、比較的リスクの少ない商品となりそうですが、バランスファンドのラインナップが全体的に弱いように思います。
例えば株式一本で来てて全体のリスクを抑えようとしたら、むしろこれくらいのほうがいいのかも?
iDeCoのラインナップを比較すると松井証券が好み
こうしてみると各社とも抑えるところは抑えた商品を取り扱ってはいることが分かりますね。
ただ私がこの各社のラインナップから選ぶとしたら松井証券が好みです。
あくまで投資家目線で取り揃えた商品一覧に好感を持ちました。
iDeCoの金融機関の変更に手数料が掛ったり、手続きの期間が必要になったりします。
ただ逆にいえば、時間とお金を掛ければ金融機関自体は変更できるわけですし、あれこれ悩んで時間ばかりが過ぎるぐらいなら、今一番良いと思える金融機関を選んでまずは始めてほしいと思います。
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