私も、こういう仕事してると家を建てるにあたっていろんな人を見てきました。
仕事として戸建て住宅に関与してたのは20年くらい前の話なので、今はまた金利の状態とか、借り入れする金融機関などの状況も変わってきましたね。
さらに最近では住宅ローンの金利が低くなったこともあり、結構あちこちで分譲マンションを含め、建売住宅の販売を見かけます。
同世代の知り合いとかが家を買ったというと「じゃあうちも」ときっかけになるのは結構なのですが、きちんと資金計画できていますか?
「あそこが買ったからうちも」なんて安易に購入すると大変な事になります。
何も考えてない様でも、知り合いは用意周到に資金準備をしていた時期もあるかもしれないからです。
住宅ローンの借り入れに共働きで収入を合算するメリット
私は家を建てる以上は、私に万一の事があっても女房子供が夜露に濡れず過ごせるようにする為に、単独名義での借り入れということにこだわっていました。
勤続10年というタイミングを見計らって計画し、さらに幸いなことにリーマンショックの直前でしたから、単独名義で住宅ローンを借り入れしました。
あれが数年ずれていたら、今頃この家はなかったかも知れません。
借入額が大きくなって選択肢が増やせる
さて夫婦で収入を合算すると家庭の収入が当然増えます。
そうなると借入可能額も大きくなりますから、敷地の立地や住宅の設備、グレードというものが選択肢が増えます。
どうせならより便利なところ、広いところ、良いものを建てたいと思うのは誰しも同じことを考えるものです。
ただ、この反対に大きなデメリットも隠れています。
共働きが出来なくなった時には家を手放さなくなる可能性も
共働きが前提のローンで大丈夫?
夫婦の収入を合算したところで、余裕を持った資金計画をすればいいだけの話なのですが、ついつい勢いで無理をして買ってしまった時には、常に夫婦共働きでないと返済が出来ないという事態に陥る可能性もあります。
夫婦どちらかが病気やケガをする
何が言いたいのかといいますと、万一どちらかが病気やケガなどで仕事が続けられないという事態に陥った場合どうなるのでしょうか?
長期入院だったり、リハビリといった長期療養になりますと収入減は必至ですが、基本的に住宅ローンの返済は待ってくれません。
また、出産というケースもあるかもしれません。
私も経験上、地鎮祭の時に「妻が妊娠しまして」っていうびっくり報告を受けたことがあります。
介護者が増える
住宅購入を考える時にはそうでもなくても、10年くらい経つと両親の介護などが必要になる可能性があります。
今どきのことですから、施設や病院にお願いするという選択肢もあるでしょうが、それに伴い出費が増えるのは目に見えています。
また、自分の子供が病気やケガで介護が必要になる可能性だってあります。
これは私も想像してませんでしたが、いざ自分がそういう立場になると無視できないことです。≫ 交通事故の被害者の生活をちょこっとだけ語ってみる
間違いなく10年、20年といった長いスパンで考えた時には自分は変わらないつもりでも、親や子どもといった身の回りの環境は変わります。
家は家族のすべてじゃない
このブログでも何度も言ってますけど、私は持ち家派です。
≫ 帰れる実家がある安心感!持ち家で育ててもらって良かったこと
なので、家を買いたい、建てたいと思う人は応援したいと思います。
持ち家派の人にしてみれば、マイホームで家族が団らんするというのは幸せの条件の一つかもしれません。
でも、家族にとって家が全てではないのです。
連休には遊びにも行きたいだろうし、時には外食だってしたいだろうし、もちろん子供の教育資金や自分たちの老後資金だって必要です。
にも関わらず、住宅ローンで支払いがいっぱいというような借り方は、どう考えてもおすすめできないです。
まとめ
今回こういった記事を書こうとしたのは、今会社の後輩が担当している案件で同じような条件の夫婦がいらっしゃるんですね。
万が一どちらかに何かがあれば、支払いが困難になりそうな額の借り入れをしようとしているのです。
もちろん、親からの資金的な援助や積立ててきた資金などがあるかもしれませんから、私がこんなことを考えるのは大変失礼なことです。
ですが、少なからず支払いに困って家を手放すというご家族もないわけではありません。
大抵の人は何事もなく払いきってしまう人が多いわけですけど、それでも中には払えなくなって手放すという人も少なからずいらっしゃるわけです。
私も持ち家派だからこそ、家に対する思いはあります。
どうか無理な資金計画だけはして欲しくないなと思いました。
▽住宅ローンの金利交渉の記事です
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