2009年、楽天証券が投資信託の積立をそれまでの10,000円から1,000円からに引き下げました。
投資信託の積立に毎月1万円は正直難しいけど、1,000円からならやってみたいと思う層は多かったのか、その後積立投資のハードルはドンドン引き下げられ、現在ではネット証券で100円からの積立、さらには毎月積立から毎日積立の設定が出来るようになりました。
当時、
毎日100円とか、いろんなファンドをドルコスト平均法で積み立て放題じゃん!!
と考えた私。
そう思った時に気になったのは、毎日積立はどこまで威力を発揮するのかということです。
そこで実際にシミュレーションしてみました。
ポイントとしてはドルコスト平均法の恩恵を最大限受けようとした時、毎月積立より毎日積立の方が最終的な口数は多くなるのか?ということです。
毎月積立より毎日積立の方が積立口数が多くなればドルコスト平均法が有効に働いたと判断します。
結論としては毎日積立の方が、同じ金額の毎月積立と比べて多くの積立が出来るという結果となりました。
毎日積立は毎月積立を比較してメリットがあるのは?
いろんなシミュレーションの仕方があるかとは思いますが、個々では以下の条件を設定してみます。
毎日積立と毎月積立で積み立てられる口数をシミュレーション
シミュレーションの表はわかりにくいと思うので結果をご覧ください。≫ 積み立てられたシミュレーションの結果は?
下の表で、①の欄は日々100円を積み立てたと仮定して、積み立てられる口数を計算し、②の欄は2011年11月には20回の積み立てがあったので、20回×100円で2000円を11月30日に積み立てた口数を計算してます。
基準備 | 基準価額 | ①100円あたりの積立口数 | 月間 積立回数 | ②積立回数同額の積立口数 |
---|---|---|---|---|
・・・ | ||||
2011/11/25 | 8472 | 118 | ||
2011/11/28 | 8502 | 117 | ||
2011/11/29 | 8833 | 113 | ||
2011/11/30 | 8881 | 112 | 20 | 2251 |
2011/12/1 | 9198 | 108 | ||
・・・ |
果てしなく長くなるので毎月の集計だけ・・・
①毎日積立 (口数集計) | 積立回数 | ②同額積立 (口数) | |
---|---|---|---|
2011年11月 | 2,205 | 20 | 2,251 |
2011年12月 | 2,289 | 21 | 2,285 |
2012年1月 | 2,009 | 19 | 2,001 |
2012年2月 | 2,079 | 21 | 1,988 |
・・・ | |||
2017年5月 | 836 | 20 | 849 |
2017年6月 | 918 | 22 | 920 |
2017年7月 | 816 | 20 | 831 |
2017年8月 | 912 | 22 | 918 |
2017年9月 | 807 | 20 | 797 |
88,356 | 1,452 | 88,354 |
※期間は71ヶ月で、1ヶ月平均20.4日の積立てが行われました
積み立てられたシミュレーションの結果は?
毎日積立のケースですと、1,452日積立てを行い、合計88,356口(①)積立てられました。
一方、毎月積立ですと71カ月に渡り、145,200円(1,452×100円)の積立てが行われ88,354口(②)の積立てとなりました。
6年近い期間での毎日積立と毎月積立の差がわずか2口ってメリットないじゃん!
どちらに転ぼうともう少し差が出れば面白かったんですが、残念ながらあくまで毎月同額であれば買付の口数はほぼ誤差という結果になりました。
また、この積立てられた口数には、端数を切り捨てという条件を設定したため、日々切り捨てられた端数が発生しています。
発生する端数の処理は積立頻度でどう影響する?
問題は積み立ての際に発生するわずかな端数な処理の仕方なんだ。
このシミュレーションでは積み立てによって発生する端数を切り捨てて計算しましたが、切り捨てられるのであれば積立頻度が高いほど不利になる可能性も高いです。
この記事を公開したところ、ブログ「しんたろうのお金のはなし」を運営されてるしんたろう氏よりネット証券各社とも端数は切り捨てではなく、四捨五入もしくは切り上げ処理をしているようだという話です。
実際端数を四捨五入すると毎日積立の方は89,081口(+725口)まで改善しますが、毎月積立は88,389口(+35口)までしか改善しませんので、積立回数の多い毎日積立の方がメリットが大きいということになります。
毎日積立でいい効果はありそうだけど、長期なら無視できそう
一応計算上のシミュレーションで、積み立て頻度を増やすことでドルコスト平均法によるいい効果は得られそうという結果にはなりました。
ただもっと長いスパンで考えた時、また大半が右肩上がりで成長したときにはこの程度の効果では無視できる程度になるかもしれません。
大きな変動があった時にはもっといい結果になるだろうけど、こればかりは切り取る期間によって結果が違ってきそう。
そう考えた私は毎日から毎週へ頻度を落としました。
そのかわり、酒を飲まなかった時にはこの細かく設定できるメリットを活かして節酒投資を始めました。
何がベストかと考えるより、細かく設定できることによる自分のメリットを探したほうがいいかもしれませんね。
▽積立の成果を検証しました
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