高校の授業で投資信託の授業を組み込もうとする動きがあるようです。
授業へは外部からの講師を派遣して出張授業も検討するというようななかなか踏み込んだ話。
実際には投資信託に限らず、マネーリテラシーの向上を狙っての授業といった内容にはなるようですが、果たしてあなたの感想は?
高校生がお金のことなんて知らんでもいい
子供の好奇心次第では格差の原因になる
といったのはこちらの記事「俺が投資をしない理由」でご紹介したうちの後輩のコパちゃん。
一方ではこんな意見もあることでしょう。
高校生といえど同世代には働いている若者もいるんだから、お金のことには向き合うべき。
お金のことは一生付いて回ることだし、大なり小なり知識を身につけておくべき
といった肯定的な意見もあることだと思います。
私自身は、授業でやったな~というレベルでもいいので、基本的なことを身につけておくことは大事なことだと思ってます。
学校の授業には、実生活になんの役にも立ってない古文や漢文とかもあったけど、習ったことは覚えてるし、今見ても何となくわかったりすることもあるんだから、ましてや生活に密接に関係するお金のことって予備知識として持っておくのは悪いこととは思わんけどな🎵
— ジロ@つもり貯金で端株投資中 (@JIRO_invest) November 14, 2019
そこで、お金について学校で学ぶことについて私の考えをまとめてみたいと思います。
得をすることには敏感
人間誰しも、得をすることには異常なほど敏感だとおもいませんか?
ポイントカードが新しくなりまして、クレジット機能が付きました。この機会にいかがですか?このカードで支払ってもらえればポイント2倍です
え~本当ですか?作ります作ります。
このカードはリボ払いって言って、月々一定額のお支払いでいいんです。
え~、支払いは一定額の上にポイント2倍?おっとく~
ありがとうございます!!(いっちょ上がり~)
最後に店員が豹変したかどうかはわかりませんけど、これは実話です。
確かにポイント倍付けになるリボ払いはうまく使うとお得なんで、一方的に批判はしませんけど、店員が騙すわけないから自分が得をすると思い込んで、リボ払いが何であるか理解しようとしてません。
一般的な人のマネーリテラシーなんてこんなもんなのかもしれません。
資産を減らさない授業はしてほしい
「投資を教えろ」とは言いませんけど、この世の中にはお金を簡単に減らしてしまうことがあることくらいは教えてもいいと思います。
恐怖のリボ払い
そもそもリボ払いで支払うとどうなるか。
こちらの動画をご覧ください。3分ほどの動画ですが、テンポよく見られ、リボ払いの怖さを認識できると思います。
借金が雪だるま式に増える支払い方法で、結構笑えない現実が待っています。
おそらく高校卒業をすれば、何かしらのクレジットカードを持つ子供たちも増えると思いますが、クレジットカード会社によっては、「自動リボ払いにしたらポイント進呈」といったあくどいキャンペーンで、利用者を釣ってくるカード会社もあります。
どことは言いませんが・・・
クレジットカードそのものは支払いを先延ばしできる便利さもありますけど、無知なまま使うと利払いでいっぱいになる可能性も秘めた諸刃の剣です。
ブラックリストに載ると借り入れができなくなることも
リボ払いを含めてクレジットカードなどの支払いが滞ると、信用リストに載ってしまう可能性があります。
そうすると、いざ自分が借り入れをして事業など新しい挑戦をしたい事ができたときにも、借り入れができないといった事になってしまうかもしれません。
今時はソーシャルレンディングとか利用すると何とかなるのかもしれませんが、人生の転機にもなりかねないときに、自身が作った金融事故のために新たな一歩を踏み出せなくなるのは可哀そうです。
最終的には自己破産
実際に今でもたまに飲みに行く私の友人ですけど、彼はお金を増やしたい、お金持ちになりたい一心でMLM(マルチレベルマーケティング)や、当人は知らないまま結果として詐欺行為にまで手を出し、多額の借金をしたあげく、まわりの友人知人を巻き込んでしまって一時期広島を離れてました。
最終的には自己破産という形で債務ほどは逃れたはずです。
ここまで行くと再スタートはマイナスからです。
私もそうだったのですけど、増やし方を知っていればMLMには足を突っ込まなかったかもしれません。
社会保険の話
当時の自分を振り返ってみると、高校生くらいでも興味が持てそうなこととして、国民年金という制度についての理解を深めてあげてほしいです。
国民年金の中には、老後の生活費となりうる老齢給付のほか、万一事故や病気で重度の障害を負ったときに給付される障害給付、そして万一の時に遺族に給付される遺族給付などがあり、意外と強力なシステムがあります。
ただ、当時の私もそうだったのですけど、マスコミなんかが取り上げる「払い損」というワードを鵜呑みにして、何十年も支払った割に損をするというイメージしか持ってませんでした。
なのでお恥ずかしながら大学生の時、どうせ働きだしたら会社が厚生年金を手続きしてくれるんだろうからと就職直前まで国民年金払ってませんでした。
あんた、国民年金は払っとるんじゃろね?
え?手続きしてないけど・・・?
何考えとるん。きちんと手続きして払わんといかんじゃん(呆)
そんなやり取りのあと、事故で重度障害になった人の番組をテレビでしていましたけど、国民年金の手続きをしないまま20歳を数日過ぎて事故に遭ったため、手続きをしてなかったからで障害年金がもらえなかったとか。
当時バイクとか車を乗り回していた私にしてみると、同じような事になっていた可能性があるわけですし、ゾッとしました。
20歳の誕生日になったらきちんと国民年金の手続きをして、学生なら猶予制度を正しく利用するなりしておく必要性をしっかり教えてほしいです。
金融教育で人生にお金に増やすという選択肢
お金なんてものは「働いた給料からお金を貯めて、そしてその時の自分にとって一番価値のあるものに使う」ということが基本的なことだと思います。
なので、貯金をしなさい、無駄使いはするなといった基本的な意見はよくわかります。
ですが、それだけではなく、お金を育てる方法や増やす方法、そして本来お金を増やすまでには時間が掛かることといった事を知っておくだけで、先ほどご紹介した私の友人のような若者は減るのではないでしょうか。
投資への拒絶反応
我が家の息子たちなんかは、株主優待などを使って食事に行ったりしますし、息子に株主優待を選ばしたりしてますので、投資が身近にあるものだと認識はしてると思います。
でもいざ学校教育で投資についての授業が始めるらしいという話をすると、この反応です。
投資が万人に向くとは言いませんが、私達を含めて、多くの世代ではお金を増やすということを学ぶ機会は限りなく少なかったと思います。
ですが今こうして投資を始めたきっかけは、将来への金銭的不安がありましたし、時間を掛けて実践することで、ある程度確信が持てたという思いもあります。
もしも、私が投資を始めるきっかけに学校の授業があったなら、また違った取っ掛かりにはなったと思います。
投資商品に正しい認識
投資商品というのは、王道の株や投資信託に始まって、FXや仮想通貨、ソーシャルレンディングに外貨預金、債券など多岐にわたります。
これらは時代とともに変化していくとは思いますけど、現時点でいうならばレバレッジの掛けられる商品というのは投資というよりはそれこそギャンブル性の高い金融商品ではないかと思います。
もちろんこれらを使って資産運用をしている人というのは存在しますし、それは否定するつもりも毛頭ありません。
ただ何も知らないのに、これらに手を出すとやはり「投資とはギャンブルだ」といった誤解を招くのではないかなと心配ですし、将来的にもおかしな誤解を残したままになってしまうのではないかな・・・と。
まとめ
冒頭に紹介した「俺が投資をしない理由」で金融教育について語ってくれたコパちゃんのいう格差を生むのではないか?という心配事は確かに持つ人もいるかもしれません。
でも、お金に関することは大変多岐にわたります。
銀行口座にまで口座維持手数料が掛かるようになるかもしれないといった話も出る中、やはりこのまま銀行口座に預けるだけではダメなのではないかと思います。
基本的な知識を身につけようとしたときに、「家庭科で?」という疑問もある所ですけど、こういった話が出ること自体、大きな一歩になるのではないかと思いました。
コメント