この1ヶ月、特に米株を含めて世界の株価が暴落しました。
米株なんかは3万ドル目前で、3月21日時点で終値が19,000ドルと、約35%近い下げとなっています。
さすがにここまで落ち続けるというのはここ最近では覚えがありませんが、あのリーマンショックを経験した人たちはあのときの忌まわしい記憶を呼び起こしているという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は「この暴落ってリーマンショックのときと比べてどうですか?」といった話になったので、それについて少し思い出して書いてみたいと思います。
コロナショックとリーマンショックの下落を比較したらどっちが大変?
リーマンショック当時は投資する商品ばかり見ていて、経済や株価の下げといったことをあまり気にしていなかったのでなんとも言えませんけど、ダウ平均が1日当たり2000ドル下落したりと、値幅やそのスピードは目を覆いたくなるレベルです。
こちらの記事はFOY2018の時のサブイベントに回答した時のものですが、どちらが大変かというと、現時点ではリーマンショックのほうがいろんな意味で大変だったと思います。
派遣社員はもちろん正社員も解雇された
リーマンショックの時に一番大変だったことといえば、雇用がなかったことです。
当時、解雇された派遣社員の生活を補助しようと、派遣村というものが立ち上げられたのはご存じの方も多いと思いますが、あの当時企業が追加の資金融資を受けようとした時に切られたのは、雇用期限が定められている派遣社員より、正社員の人員整理をすることこそが企業に求められたという会社もあったようです。
再雇用先がなかった
こちらは厚生労働省の「雇用、失業者の動向」のデータです。
人員整理はもとより企業の倒産というものも多くありましたし、リーマン・ショック後の2009年7月には完全失業率が5.5%まで急上昇し、有効求人倍率も0.42という低水準に陥ってしまいました。
5人に2人程度しか職に付けなかったという時代で、今のようにより高い給料が得られる会社に移っていけるような時代では到底ありませんでした。
わたしも投資どころか生活水準を保つのが精一杯でした。
コロナショックがリーマンショックを下回るとも思えない
多くの国で感染拡大予防の観点から、人の移動の規制をしたりといったことが行われています。
日常生活の中でそういったことの影響を実感することは少ないかもしれませんが、すでにかなり危ない状態には陥ってきていて、この先リーマンショックを上回るようなことになる可能性はかなり高まってきているのではないかと思っています。
すでに雇用が危ない
ゴールドマン・サックスによると、すでにアメリカの完全失業保険申請件数が、先週と比べて200万件近く増えると予測をしているようです。
次のアメリカの雇用統計の発表は4月3日。そしてその日の金曜ロードショーはジブリ映画「思い出のマーニー」。これ「ジブリの法則」発動不可避やろwww
ジブリの法則とは・・・日本テレビの『金曜ロードショー』でスタジオジブリの映画が放送されると、相場が不安定になり、週明けに円高・株安が引き起こされるという「法則」を意味する語。
https://www.weblio.jp/content/%E3%82%B8%E3%83%96%E3%83%AA%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
また日本でもすでに航空会社の管理職の給料カットが始まっているといった話も聞きますし、大学生の内定取り消しといったニュースもあり、たった1ヶ月ほど、人が止まるだけでここまで経済が冷え込むものなのだと、改めて実感をしています。
これだけでも十分リーマンショックと同じ道筋を通るような気もしてます。
債券も危ない
債券というと比較的安全な資産のようではありますが、すでにレバノンがデフォルトを起こしています。
また、きしやんのツイートで紹介してもらったものですが、すでにハイイールド債といったものでデフォルトがおきつつあり、ピクテにいる人達でも手が出せない状態になってきています。
もともとリーマンショックの影には証券化されたサブプライム・ローンというものもありましたし、今回こういった債券のデフォルトというものが、今後大きく影響をすることも十分考えられます。
EUで再び混乱が
リーマンショックの後に起こった欧州の債務危機の時には、ドイツがEUから離脱するだの、ギリシャが離れるだのといった話があり、EUそのもののメリットよりもデメリットの方が際立った印象を持っています。
再びEU内で混乱が起き始めてる??
実際にイギリスがEUから離脱を決めていますし、大きな混乱にならないことを祈りますが、欧州通貨のユーロなんかはまたおかしな動きをしそうな気もしますね。
コロナショックをどう乗り切る?
雇用を勝ち取れる人材になる
まず私の体験として、「会社に残れる=会社に必要とされる」人材になるということは重要かなと思います。
幸い今は時期が3月と、新しい資格試験に挑戦するにはチャンスがありますし、まず資格という国家権力を手に入れ、雇用を自力で掴めるように人的価値を高めておくことは必要です。
そういった人はきっと有効求人倍率が下がっても、きっとどこかで就職先は見つかるはずです。
借金をしない、投資より借金返済を優先
このブログでは何度も住宅ローンの繰り上げ返済について書いてきましたが、そのたびに住宅ローンの返済するくらいなら投資をしたほうがリターンが見込めるといったことを言われました。
実際問題として住宅ローンを残債一括するのは難しいかもしれませんが、車のローンなどの比較的小さな額の借り入れがある場合には返済を急いだほうが良いと考えます。
固定支出を減らすことで、収入が減っても生活ができる家計を作り上げておく必要があると考えます。
投資は最悪ホールド、できれば現物資産を買い増し
私もそうですが、すでに大きな含み損となった投資商品なんかもあると思います。
それらを手放すのではなくホールドし、できることなら買い増しをしていくつもりで構えておきたいところです。
ドルコスト平均法は上昇相場には弱いですが、こういった下落相場ではめちゃめちゃ武器になりますので、ぜひとも定額積立をおすすめします。
これは体験談になりますが、下落相場のときのドルコスト平均法は、支出への負担も少なく、めちゃくちゃ有効です。
そして買う商品は、現物の商品。
お互いの共通認識のなかに、リーマンショックの時に株なり投資信託を現物で買っておくべきだったということがあります。
当ブログ「身近に投資仲間がいたメリットと現在から未来の関係性」より引用
私自身も効率や高いリターンを狙ってFXなどに手を出しましたが、レバレッジを効かすような商品はおすすめできません。
資金管理がめっちゃ大変なんよ…
まとめ:まずは生活が一番、雇用を勝ち取りたい
前回のリーマン・ショックの際、自分の雇用や収入が不安定になった経験から、投資とか言っていられるのは自分の平穏に生活できる基盤があってのことだなというのは重々感じました。
若い世代はまだやり直しも効くでしょうし、社会的にも若い労働力は受け皿があると思います。
私達40代も中盤を過ぎると、徐々にリストラ世代にもなってきていますので、まずは自分や家族が食うに困らない生活を確保していきたいと思います。
その上でリターンの得られるものにも投資を継続し、資産を増やしていきたいと思います。
▽リーマンショックの時のことを思い出してみました。
▽同じくリーマンショックの経験から暴落を乗り越えられるのではないかという方法を書いています。
▽下落相場で投資した商品を握りしめるのは大変ですが、売らずに乗り切りたいですね。
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