私がソーシャルレンディングというものを知ったのは平成21年ごろだったと思います。
当時、投資を始めたばかりのころ「投資をするなら利回りのよいものにしないともったいない」という、考えのもと、ソーシャルレンディングというものに登録しました。
それがmaneoでした。
最近では結構多くのソーシャルレンディングがあるようですが、当時のことを振り返ってみたいと思います。
実際maneoにあった危ない案件
かなり前のことなので記憶も怪しいですけど、いくつかご紹介してみたいと思います。
結婚資金を貸してほしい
「結婚式の費用が足らないので、婚約者に内緒でお金を貸してほしい」という案件。
こんなところでお金を借りたいという事ですから、よほどの理由はあっただろうと思います。
大半はご祝儀を返済に充てるということでしたけど、仮に利回りが良くても貸せますか?
もし結婚相手が、結婚式の前にこんな多額なお金をこんな高利で借りていたら先が思いやられますよね。
引越ししたいから融資して欲しい
引越しに関する案件は結構見かけた気がします。
近年でこそ敷金礼金の掛らない物件は増えて来たんじゃないかと思いますけど、当時はまだ敷金礼金が掛っていたのかもしれません。
でも、お金がなくて引越しするなら、友人に手伝ってもらうとか、レンタカーを借りて自分でするとかっていう方法もありながら、業者の支払いや家電の購入費に充てるみたいな内容だったんですね。
「なんでお前の引越しに銭貸さないといけないの?」という印象を持ったのをよく覚えています。
事業資金を貸してほしい
トドメがこれだった気がします。
銀行融資が断られたからお金を貸してほしいっていう内容だったと思います。
銀行がダメなのに、なんで個人が貸せるわけ?って感じたんですね。
人の信用と金利は二次曲線的に反比例する
これらのことから学んだのは、人や事業計画の信用というのは金利に影響するという事でした。
どんなお金なら貸せますか?
もしも自分がお金を貸す立場だった場合、どんな人にお金を貸したいと思いますか?
私なら貸し倒れが怖いから、きちんとお金を返してくれる人に貸したいです。
多分みんなそうじゃないですかね?
身の回りにもいると思います。
この人ならお金を貸しても返してくれるだろうけど、この人に貸すのは少し不安という人。
信頼がない人や事業への融資は高利になる
金融機関だって、お金の用途が把握できないようなフリーローンといった場合には利率高く設定しますよね。
最悪貸し倒れになったとしても金利で元本確保出来るかもしれませんから。
それと一緒なんですよ、ソーシャルレンディングって。
銀行に断られるような案件が、ソーシャルレンディングでお金を調達しようとしいる案件だってあるんです。
それだけ、信頼のない人や事業にお金なんて貸せないよって思ったわけです。
現在のmaneo
maneoの登録はそのままに、結局29年6月に退会しています。
最後のころにmaneoの案件を覗いてみると、当時のような酷い案件はなくなっていたようですが、事業性の強い案件が増えたように思いました。
また、再生エネルギー事業に特化したグリーンインフラレンディングの募集なども行っています。
≫ グリーンインフラレンディングは利回りよりリスクの高さのほうが気になる
ソーシャルレンディングのメリットとデメリット
貸し手は高利を受け取れる反面、貸し倒れのリスクが高い
事業の正当性などが優良なものは、銀行などから低利で調達できると思います
それをあえて金利の高いソーシャルレンディングで資金集めをしているということを考えると、貸し倒れのリスクは当然について回ると考えるべきです。
倒産だとか事業の失敗という面では株でも同じことではありますが、はるかに大きなデメリットがついてまわります。
事業者は手っ取り早く借りられるのがメリット
本来、事業資金の調達というものは、低利で借り入れた方が事業者としても利益が大きくなるので良いはずです。
ところが金融機関からお金を借りようとすると、どうしても事業の収支などの審査があったりするでしょうから、これらを必要とせず早期にお金の段取りができるソーシャルレンディングというのはメリットでしょうね。
もちろん案件の中には、のちの大企業になるようなベンチャー企業も隠れてるかもしれません。
まとめ
ソーシャルレンディングに関するニュースは度々見かけるようになりました。
利回り重視も結構ですけど、出資するものの正当性というものは検討してみるべきです。
何より、「前回も返済されたから今回も大丈夫」というような根拠で出資するのは控えたほうが良いですね。
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