私が住信SBIネット銀行で米ドルを積立て、程よくたまった頃に買い付けしている商品に米株ETFがあります。
一つはPFFで、もうひとつが今回ご紹介するHDVです。
以前は最低取引手数料として5ドルが課せられていたこともあって、なかなか買いにくかった米株ETFですが、最近はその手数料も無料化されたので買いやすくなりました。
買い始めた当時は、NISA口座だとこの手数料が無料化できたので、つみたてNISAは利用せずNISAを利用していました。・・・まあ、今もNISAですが。
米国株式に関しては最近かなり詳しく紹介されてるブログやサイトも増えましたが、私なりにVYMとHDVを比較してHDVを選んだ理由を書いてみたいと思います。
iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF (HDV)とバンガード・米国高配当株式 (VYM)の比較
ブラックロック社が運用しているETF「iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF(公式サイト)」のティッカーがHDVとなり、ヴァンガード社が運用しているETFが「米国高配当利回りETF」となります
保有銘柄数の比較
銘柄数 | インデックス | |
---|---|---|
HDV | 75 | モーニングスター配当フォーカス指数 |
VYM | 410 | FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス |
どちらも高配当に投資をするETFですが、インデックスは異なります。
VYMが410もの銘柄に分散されているのに比べHDVの保有銘柄数は75と、こういった投資信託の類では圧倒的に数が少ないという印象を受けます。
運用中のコスト(経費率)の比較
経費率 | |
---|---|
HDV | 0.08 |
VYM | 0.06 |
以前の経費率は同じ0.08%だったんですけど、ヴァンガードの引き下げによって現在はHDVのほうがわずかに高くなってます。
数字の差ではありがたがるレベルじゃないかな?
分配利回りの比較
分配利回り | |
---|---|
HDV | 3.30% |
VYM | 2.77% |
分配金はどちらも年4回分配され、利回りHDVのほうが高くなっています。
VYMと悩んでHDVを選んだ理由
おまえ、配当利回りで選んだろ?と言われないように、私なりに判断した理由を書いてみたいと思います。
HDVとVYMの組み入れ比較
HDV | セクター | VYM |
---|---|---|
22.7 | ヘルスケア | 12.7 |
17.89 | エネルギー | 8.8 |
16.88 | 日用品 | 13.5 |
11.83 | 金融 | 21.6 |
9.14 | 情報技術 | 7.6 |
7.96 | 公益事業 | 7.9 |
6.27 | 資本財・サービス | 9.8 |
5.18 | 通信 | 6.3 |
1.16 | 一般消費財・サービス | 7.6 |
0.68 | 素材 | 4.2 |
こうして並べると分かりやすいのですけど両社が組み入れている業種は結構ちがいがあって、VYMは金融といったものが上位に入っていますが、HDVはエネルギーや生活必需品、ヘルスケアといった比較的生活に身近なもののイメージです。
実際にこちらがHDVの2022年3月時点の上位の銘柄。
セクター | 組入銘柄 | |
---|---|---|
エクソンモービル | エネルギー | 7.39 |
アッヴィ | ヘルスケア | 6.79 |
JPMORGAN CHASE&CO | 金融 | 6.33 |
ジョンソン&ジョンソン | ヘルスケア | 5.79 |
シェブロン | エネルギー | 5.42 |
VERIZON COMMUNICATIONS INC | 通信 | 5.11 |
プロクター・アンド・ギャンブル | 日用品 | 4.31 |
フィリップモリスインターナショナル | 日用品 | 3.9 |
MERCK&CO INC | ヘルスケア | 3.57 |
BROADCOM INC | 情報技術 | 3.47 |
HDVはエネルギーや生活必需品の業種といった、景気が悪くなっても下がりにくそうな銘柄が多く含まれています。
以前より金融の割合が増えた?
実はこの記事、2018年4月に投稿したものを編集していますが、その当時の金融セクターの割は1桁。
現在は結構高くなってますが、2020年4月期の交付運用報告書によるとコロナの影響で株価が下落する中、金融セクターは配当を据え置いたために配当利回りが上昇したという説明があります。
モーニングスター配当フォーカス指数とは・・・米国株式市場全体の約97%を占める「モーニングスター米国株式指数(Morningstar US Market Index)」の構成銘柄の中でも、財務の健全性が高く、かつ持続的に平均以上の配当を支払うことができると認められた「利回り上位75社の銘柄」で構成されています。
モーニングスター配当フォーカス指数-iFinance-
配当利回りが高くなったせいで、インデックスに組み込まれやすくなったのかな?
金融の割合が高いPFFとの相性
冒頭でも触れましたが、私はHDVとPFFを買っています。
HDVは金融の組み入れが少ないと書きましたが、PFFは逆に銀行やその他の金融業で6割を超える資産構成となり、金融の組み入れ比率がめちゃめちゃ高いのですね。
でもリーマンショックでもそうでしたが、金融関係は結構大打撃を受けたイメージがあります。
そこでVYMよりも金融の割合の低いHDVを選んだというわけ。
≫ 高配当で人気の米国株ETF「PFF」はNISAとの組み合わせも悪くない?
分散性をそこまで重視するのか?
もう一度両者の組み込み銘柄の比較表を掲載してみます。
銘柄数 | |
---|---|
HDV | 75 |
VYM | 410 |
HDVの組み入れ銘柄が75というのを知った時には少々驚きましたけど、やはり生活に密着した銘柄が多く組み入れられた方が、投資をするのにイメージがしやすいというのもあってHDVを買い始めました。
そもそも自分の資産で75社購入できたとしたら、まあ十分じゃないかなって思いますしね。
ただ、私自身もPFFを買ってなければVYMを買ってたかもしれません。
ちなみにVYMはPayPay証券をつかえば、1000円から投資できます。≫ スマホだけで1,000円から投資【PayPay証券】
関連 ≫ 米国株へ定額で端株投資ができるワンタップバイがPayPay証券に
そうかといってHDVやVYMが投資の主力になるとも思えない
たいていこのHDVとVYMの比較というと「HDVの銘柄の入れ替えの頻度によってパフォーマンスが落ちる」といった内容が出てきます。
HDVがというより、正確にはモーニングスター配当フォーカス指数っていうインデックスがだけどね。
でも実際問題、この高配当ETFが資産運用の主力になるかというとそうとも思わず、やはり資産運用のメインは先進国株式や米株で勝負するのであればS&P500の投資信託じゃないかと思うのです。
なのであくまでHDVはオマケ的な要素。
正解はないけど、納得できた方を買いたいですね。
コメント