ゼロ金利が解除されたのってどれくらい前ですっけ?
確実に預金金利も上昇してるし、キャンペーンなんかも復活してきてて、やっぱりプラスの世界のほうが正常なんじゃないかなって思ってます。
その反面、住宅ローンの返済が滞る人が出てくるとかって不安を煽るような話も出てくるので、良い面もあれば不利な面もあるとは思いますが。
さて、今回の話は以前も紹介した退職金共済の話。
よくテレビニュースでは「退職金○千万」なんて話も聞きますけど、退職金制度すらない中小勤めの人も多いはず。
某弊社も退職金制度はなし。
ただし、退職金共済には加入してます。
退職金共済には中退共と呼ばれる中小企業退職金共済と建退共と呼ばれる建設業退職金共済、そのほかにも林業だとか清酒製造業の共済もあるようですけど、主には前者の2つ。
これらも掛け金を運用されてます。
ゼロ金利解除で退職金共済の運用利回りも向上する?
実は令和3年(2021年)10月に、建退共の運用利回りは1.3%に引き下げられました。
じゃあそれまでは?というと、なんと3%。
なので受け取るお金は長期において、かなり減額されるということに。
多くを国債などの債券で運用しているこういう組織にとって、このマイナス金利の持続は運用利回りを引き下げていたようで、以前GPIFも国債の比率を引き下げといった変更を加えてきました。
こちらのブルームバーグの記事によると、マイナス金利解除後には国債利回りも向上する可能性を書かれてます。
日本生命保険の都築彰執行役員財務企画部長は、日本銀行のマイナス金利解除の前後に長期金利(10年国債利回り)は1%を超え、主な投資先である30年債の利回りは2%に上昇する可能性があるとの見方を示した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-08/S8IBHXT0G1KW00
なのでゼロ金利が解除されたことで、これらの運用利回りの向上が期待できるかもしれません。
でもさ、金利が上がれば債券が下がって、金利が下がると上がるっていうじゃん?
実際には国債の利金だけで運用しているのか、債券の売買も行っているのかっていうことまで知らないので何とも言えないけど、組織が組織だけに債券を頻繁に売買してるとも思えないけど。
運用利回りの低下はどれくらいの影響があった?
改めて退職金の試算
さ、改めて退職金を試算してみます。
去年の11月末に手元に来た退職金共済手帳の副本によると、現在の証紙の枚数はこんな感じで、それをもとに建退共のサイトでシミュレーション。
これが前回のもので、その時の試算が約320万。
証紙額 | 日数 |
---|---|
260円 | 136日 |
300円 | 1562日 |
310円 | 5000日 |
6698日 |
3年前の試算より50万ほど増えてるけど、そのうちの24万は掛け金…。
65歳時点ではいくら?
前回シミュレーションした結果はこちら。
約24年勤めて6700枚の証紙なので、年間に換算すると年間280枚。今から65歳までは残り19年なので、単純計算をすると5320枚増える見込みです。これで改めて試算をすると約750万円となります。
現在は2024年問題もあり年間の出勤日は250日から260日程度に。
そして今から65歳までの約15年間の証紙としては3750枚の増加するので、その数字を入れて資産をすると、なんと570万。
前回の試算が正しかったのかどうかわからないけど、2021年に運用利回りが見直された結果なのか、なんと180万近く下がるという結果に。
でも先に紹介した新旧の比較表を見ても40年だと約180万ほど下がる試算なので、あながち間違ってもないかも。
庶民にはプラス金利のほうが圧倒的に有利では?
10年固定とはいえ、固定期間が残り長くない住宅ローンを借りてる身としては、金利の動向っていうのは気になるところです。
なのでできれば更新くらいまではマイナス金利のほうがありがたい。
でもこうして考えると、こういった中退共や建退共といった退職金、そして年金といったものは今でも多くの割合を国債を含めた債券なんかに依存してますし、金利全体としてはプラスのほうが庶民にとっては有利な気もします。
来年7年11月ごろには次の副本が届くようなので、改めて記事にしてみたいと思いますが、いずれにしても今回のマイナス金利解除の流れで、将来退職金共済の運用利回りが上がってほしいところです。