リーマンショック以降は日本同様に低金利政策をしていたアメリカですが、今や高金利イメージの強い豪ドルを抜いて、高金利通貨の仲間入りです。
住信SBIネット銀行などでも、キャンペーン金利を高く見せ外貨預金の獲得を狙っていますが、果たしてこの金利の計算方法はどのようになるのでしょうか。
こちらの記事では実際に行われている外貨預金のキャンペーンの金利を使って、手数料と利息について書いています。
外貨預金に興味をお持ちの方におすすめです。
利息の計算の仕方
まずは基本的な金利と利息の計算についてご紹介します。
外貨預金に関わらず、一つの参考例として「1カ月もので年10%」といった商品があったとします。
この意味は「1年だと10%の金利を1か月だけ適用するよ」という解釈なのですが、見た目の印象としては高金利という印象を受けますよね。
はたしてどれくらいの利息を受け取ることが出来るのでしょうか。
金利から利息を計算する方法
利息は1日単位で計算されます。
上の商品では、年10%ですから、1日当たりの利息は10%の365分の1という計算になります。
そして1カ月(ここでは30日とします)ではその金利の30倍というわけです。
計算式にしますと
10%÷365×30=0.822%
という計算になり、さらに税金が20.315%(国税15%+復興特別税0.315%+地方税5%)となります。
0.822%×(1-0.20315)=0.655%
となります。
なんか思ってたイメージと違うなぁ
概算で利息を計算する
手元に計算機がないといった場合など、私は12か月で割って当該期間の月数を掛けます。
上記の例だと、10%÷12で1カ月は約0.8%
半分(半年)の半分(3カ月)の1/3(1カ月)と考えると計算しやすくなりますよ
税金が2割引かれるので0.64%といった具合です。
だいたいの数字を把握するだけであれば大した問題はないはずです。
外貨預金のキャンペーン金利、受け取れる利息はいくら?
実際にこちらの商品に10万円外貨預金をした例で計算してみます。
1カ月後、税引き後の利息
利息は「金利÷1年の日数×該当日数×(1-0.20315)」となることを前述しました。
オーストラリア、ニュージーランドの8%
両国のキャンペーン金利は8%ですので、上の式にあてはめると下記のようになります。
8%÷365×30×(1-0.20315)=0.523%
10万円の外貨預金をした場合には、10万円に上記の金利を掛けて523円となります。
南アフリカランドの40%
40%っていう金利を出せるのも凄いけど、こちらの1カ月物です。
40%÷365×30×(1-0.20315)=2.619%
こちらは、2,619円という利息になります。
銀行の定期預金ですと、100万円を1年間定期預金にしても税引き後で80円ですから、なかなかの数字です・・・果たしてそうですかね?
外貨預金には為替手数料が掛る
忘れてはならないのは、外貨預金には1通貨あたり為替手数料が掛ります。
住信SBIネット銀行ではオーストラリアドルやニュージーランドドルでは25銭、南アフリカランドでは14銭という手数料です。
仮に10万円を外貨した場合に掛る手数料を下記の表にまとめます。
通貨 | レート | 受取外貨 | 手数料 |
---|---|---|---|
オーストラリア | 75円70銭 | 1,316AUD | 329円 |
ニュージーランド | 71円60銭 | 1,391NZD | 348円 |
南アフリカ | 7円60銭 | 12,920ZAR | 1,809円 |
こちらの手数料は円から外貨の手数料で、再び円に戻そうとした時には同じ手数料が掛ります。
外貨は変動するし、手数料負けする金融商品
外貨の為替レートは常に変動しています。
なので、円高時に安く買え、円安時に高く売れれば為替差益も獲得することが出来ます。(ちなみに差益には課税されます)
ですが、なかなかそういうタイミングで買い付けることは難しいので、基本的には手数料負けする可能性が非常に高い商品であると言わざるを得ない商品です。
おすすめアメリカドル
それでも「どうしても外貨預金がしたい、してみたい」という人にはアメリカドルをおすすめします。
日本人は評価損になったものをそのまま放置するのが好きな人種の様です。
俗に「塩漬け」と言ったりしますけど、一応外貨預金のまま置いておけば利息も付きます。
また、より高い金利のもので運用しようと思った場合、証券口座経由でMMFや外国株、ETFなどに転用できるのがアメリカドルなのです。
まとめ
私も外貨預金をしていたことがありますけど、「外貨預金」という名前からして安心感を抱くものであるのは間違いありません。
外貨での資産運用に興味をお持ちならば、外貨預金よりはFXをおすすめしますけど、私自身、外貨預金を通じて金利の計算方法や、いろんな金融商品に興味を持った経験もありますから、どうしてもと思えば挑戦してみるのもアリだとおもいます。
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