以前も書いたように私の息子は交通事故に遭い、高次脳機能障害となってしまいました。≫交通事故の被害者の生活をちょこっとだけ語ってみる
そんな息子も中3になり、いよいよ高校生となります。
中学校2年生ごろから欲しがったデジカメ兼用で私が以前使っていたエクスペリアacroHDに0SIMを入れて渡していますが、最近その交友範囲が気になるようになってきました。
子供の端末で行われるやり取り
携帯電話が子供にまで普及したころからの親の心配事だったと思いますけど、いよいよそういう心配をする年齢になってきました。
私たちの世代ですと、同性であれ異性であれ相手の家に電話をして取り次いでもらうというのが普通だった世代です。
最近特定の女の子から電話が増えたから、彼女でも出来たかなっていうのは親も気付いていたはずです。
別にどうこうするつもりはありませんけど、親の立場としては子供のつるんでる友人関係の名前を気にすることは出来たと思います。
LINEのグループトーク
どうも最近、中学校の同級生のグループトークをしているみたいです。
朝起きたら大量に未読メッセージが入ってたとか言ってたこともありましたけど、相手はまあまあ気の許せる相手のようでして楽しそうにやり取りしているのを見ると一安心です。
ところがLINEなどの文字での発信は、自分の意としない発言が間違って相手に解釈されてしまうことがあるんですよね。
これはブログをはじめツイッターなどでも同じことが言えますけど、LINEのグループトークで都合の悪いのは、その相手すべてにほぼ同時に広まってしまうことです。
LINEの相手は中学の同級生
LINEの向こう側にいるのは不特定多数の見知らぬ人ではなく、明日学校に行けば顔を合わす同級生なんです。
別にツイッターだからいいとかブログだからいいとかじゃなくて、家か学校かという世間しかない息子にしてみると、万一の時には逃げ場がなくなってしまうんです。
グループトークの中で「なんやお前」みたいな話になってしまうと同時にそれがグループ全体に広まってしまうんですよね。
卒業までカウントダウンとはいえ、今後地元の高校に進もうとしている以上、対人トラブルがあるとまた向こう3年間大変な思いをすることになります。
高次脳機能障害ゆえの対人関係での難題
自分の息子ながら、普段の言動に心配なことがあります。
たいして面白くもないことを何度も繰り返してみたり、思い出し笑いでニヤついてみたり。
何度注意しても治らないクセや行動。
事故後、一番衝撃的だったのは弟に向いて包丁を向けてた時ですね。
そのころから考えるとリハビリの成果もあり、かなり改善はしたんです。
でも最も心配なのは
同世代の子供たちがそれを受け入れることができるんだろうか?
グループトークしている子供たちの中で嫌がってる子がいたら?
と思うと心配なんです。
校内でのトラブル
以前校内で、息子がからかわれたか何かでトラブルになったことがあります。
ガラスを割るほどのトラブルだったみたいですけど、カッとなったらなかなか自制は効きにくいみたいです。
そういうときはその場から離れるように医師からも指導があったのですけど、そういうときって「逃げるんか」って煽られると思うんですよ。
小学校時代唯一の友達…だった
事故前、多くの同級生が家に遊びに来てくれてました。
ところが事故の後ぱったりと遊びに来てくれることはなくなったんです。
ひょっとしたら相手の親が「事故で大変だろうから行ってはだめ」と言っていた家庭もあったかもしれません。
ところが高次脳障害の影響で誰も遊びに来てくれなくなったのは、息子も寂しかったんじゃないですかね。
そんな中唯一うちに遊びに来てくれた子がいました。
私としては、挨拶もあまりできない子でしたし、良い印象は持ってませんでした。
ただ、お母さんが連れてきたり、迎えに来たりしてましたし、母親との面識もあることから「まあいいか」と思ってました。
家用に置いていたガラケーでその子ともSMSでやり取りしてました。
ところが子供が学校に行っている時に、妻が不意に見たガラケーには衝撃のメールが入ってたんです。
「学校では話しかけんなや 障〇児」
…ん、ん~~~~??
ちょうどそのやり取りの時相手のガラケーの向こうにはもう一人いたようでしたけど、それを知った時には切なくなりましたね。
そのあとに息子が返した「なんでそんなこと言うん」と悲しそうに返したメールを見てまた悲しかったです。
その後の対応は悩みましたけど、今は電話番号を変えてます。
そんな中教師ともトラブルが起きましたしね。
≫子供と教師の間で起きたトラブルに親がどこまで関与すべきなのか
高次脳機能障害
高次脳機能障害になった有名人というとglobeのkeikoさんなんかは、違う意味で最近ニュースになりました。
keikoさんはくも膜下出血によって倒れたことが原因ですけど、脳内で出血をともなう病気などをすると、出血した血が固まって、固まった血の塊が脳の細胞を傷つけるそうなんですね。
その結果、傷ついた細胞で行われていた処理や判断ができなくなるという説明を受けました。
医師もわかりやすく説明するために掻いつまんだかもしれませんから、厳密にはもう少し違ってるかもしれません。
脳内におきる障害なので、出血した場所によってもまた違った障害が発生するようです。
形の認識
事故後いろいろな検査を受ける中で、図形を見つける検査がありました。
その結果、この子は今で覚えてる漢字は何とか書けると思うけど、ここから覚える漢字については認識して覚えることは難しいと思うって言われました。
現在では新しい漢字も書けてるようですけど、文字のほうは一向に上達しません。
まあ、事故前からも元々酷い字でしたけど。
脳というのは体全体で言えば小さな臓器ですけど、すごいことをしているのですよね。
左半側空間無視
どういうわけか娘にはこの障害があるのですが、息子にはありません。
ただ、これも高次脳機能障害のよって起きる可能性のある一つの例のようです。
先日も読んだブログでも、以前は出来ていたことが出来なくなるのはなかなか辛いと書かれてました。
出来ることが出来なくなる辛さ
今私はPCのキーボードを打ってブログを書いています。
でも、ある日突然指が動かなくなったら?目の前のキーボードが叩けなくなったら?と思うと想像するだけでもぞっとします。
人はみんな1度や2度は、手足が自分の意志では動かないくらい酷くしびれたことって経験されたことがあると思いますけど、その動かなくなった自分の体をリハビリするのって大変だろうなって思います。
頑張れって励ましたつもりでも、「頑張っても動かないんだよ」って思うだろうし、仮にいつか動くとわかっていても、あてのない時間を頑張るのはしんどいと思います。
幸い、うちの子は歩いて学校まで行けるだけにまで回復しました。
「若いからこそ、ここまで回復できた」という考え方もできます。
でも、うちの子も最初は車いすから立つことは出来ませんでしたから、本人はとても頑張ったと思います。
好きなことには反応できた
事故してまだ満足に意識が戻る前でしたけど、DSを持たせたり、ゲームの音楽を聞かせたりするとピクって反応したのはびっくりしましたね。
徐々に持とうとしたり、指先だけが動こうとしたり。
びっくりしたというよりはこれには思わず笑ってしまいました。
まとめ
高次脳機能障害や発達障害という、目に見えない、また目に見えにくい障害というものを理解しろというのは大人でもなかなか難しいものだと思います。
まして多感な思春期を迎える中高生ですからね。
友達は多くなくてもいいから、理解してくれる友達を一人でも多く作ってほしいと思います。
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