自閉症スペクトラムを持つ息子もいよいよ小学校を卒業、来月には中学校に上がる見込みです。
思えば6年前のこの時期には障害ゆえのある問題に直面してました。
それは、普通学級に入れるのか、特別支援学級に入れるのかという問題です。
私の個人的な意見としては、今悩める状態であれば普通学級に行かせてはどうだろうか?と思います。
結果、うちのケースではそれで良かったんじゃないかなと思ってますが、その結論に至った経緯を少しだけ書いてみたいと思います。
自閉症スペクトラムをもつ子供をなぜ普通学級に入れた?
自閉症スペクトラムという障害が分からなかった
私たちも医師から告げられてまだ間もない頃でしたので、自閉症スペクトラムというものについて知識や認識が足らなかったということもあります。
発達障害というの自体が症状や程度がそれぞれマチマチで、一概に「こういうものです」と結論つけられるようなものではないので対応が難しいのです。
まわりとの協調性はとれていた
うちの息子の場合に、 言葉が遅かったのでなかなかコミュニケーションが取り辛かったようですが、保育園でもまわりの子供たちと一緒に遊んだりしてましたので、まわりとはうまくやっていけるんじゃないかなと思いました。
さらに長男の時のことを思い出しても、小学校1年生は幼稚園や保育園の延長という印象もありましたから「支援学級でないとダメなわけでもなさそうだし、1年生の間なら何とかなるんじゃないか?」と考えました。
まわりに刺激されることを期待した
自分1人では出来ないことでも、出来る人たちの紛れると自然と刺激されて目標を達成できたという経験をお持ちの方は多いと思います。
鶏口牛後ということわざがありますけど、むしろ牛後であっても吸収することの多いこの時期には必要だと思ったのです。
特別支援学級から普通学級には事実上戻れない
特別支援学級に通っても、普通学級に戻ることは可能だそうです。
ですが、特別支援学級に入ることで授業のスピードも遅れるし、授業の内容もかなり狭まります。
なので、普通学級には事実上戻って来ることが難しいといった現実もあります。
当然に小学校、中学校さらには高校といった先々のことを考えた時に、その時の自分には特別支援学級という判断が出来なかったのです。
小学校は教育の場である
そんなわけで普通学級に進ませたのですが、保育園の延長だと認識したのはさすがに甘かった…
やはり1年生といえど小学校は教育の場であり、物事を教わる、勉強するといったところなのです。
当然に授業があり、本読みや計算カードといった宿題もありました。
そのうち、「ぼくは」など、同じ「は」でも、「は」と発音するもの「わ」と発音するものではとても混乱して、宿題も進まないことがありました。
ちなみに3、4年生ごろまで苦労してました。
さらにそのころになると漢字がはじまり「複雑な字が認識できない」ということが顕著に確認できました。
特に漢字は俗にいう象形文字のような、元になった物があれば字を認識することが出来たのですが、そうでなかった場合にはとても苦労したようですし、現在も苦労してます。
算数の文章題はなおさら、文章が読めない、理解できないから苦労してました。
普通学級へ入れるのなら教育委員会に先手を打っておこう
自治体によっても異なるかも知れませんけど、特別支援学級へは学年の途中であっても移ることが出来ます。
ただその際、親の希望だけでは進まず、教育委員会や専門家の判断も必要になるので、早い段階で現状を判断してもらっておいた方が物事の進みが早いです。
だからといって特別支援学級にすぐ移らないといけないということもなく、あくまで親の意向が優先されるので無理に支援学級へ移る必要はありません。
移動するタイミングは難しい
ある日突然特別支援学級に移ると言っても、障害を持つ子供たちは環境の変化についていけない子供もいますし、タイミングは難しいところです。
うちは進級の時に移ったので何事もなく馴染めたようですけど、タイミングも色々根回ししておいた方がいいかもしれませんね。
例えば夏休みの長期休暇の後とか、学年代わりなどといったタイミングは絶好かもしれません。
また、学年があまり高学年になるとさらに難しくなるような気はします。
まとめ
ひとつだけ言えるのは、子供の可能性は未知数だという事です。
実際算数なんかはほぼ同学年レベルまで追いつきましたし、1年生の時に感じたよりはるかに多くの漢字を使うようになりました。
語彙力もかなり改善したと思います。
出来れば普通級で学ばせたいという思いがあるのも理解できますけど、1人1人にあった学習をさせることも特別支援学級の役割だったりします。
悩みがあれば教育委員会などで相談にも乗ってくれるので、ちょっとお堅いイメージのある部署ではありますけど、まずは親が色々先手を打ってあげてほしいと思います。
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