賃貸派、持家派の話は別として、マイホームというのは一つの夢という人も多くいらっしゃると思います。
そんな私も持ち家派です。
実は私は建設会社に勤め、現場監督をする立場でありながら他社のハウスメーカーで自宅を建てたという経験を持ちます。
参考 ≫ 建設会社に勤めながら他社のハウスメーカーでマイホームを建てたってマジ?
それは私にとって、戸建て実績の少ない自社で建てるよりハウスメーカーのほうがノウハウもあると思ったのが大きな理由ですが、結果的に私の経験もふんだんに取り込んだ家には仕上がってると自負しています。
ただ、やっぱり「建ててみないと分からない」、「住んでみないとわからない」ということはあるもので、どなたかの参考になればいいなぁと思いまして、私が新築した自宅に「満足している点」と「不満な点」を紹介したいと思います。
建てたマイホームに満足している点
戸建ての担当をしていた為いろんな家を見てきたので、満足しているというよりは、こだわった点というほうが正しいのかもしれませんね。
立地にこだわった
間取りは工夫次第でなんとかなると思ってましたが、土地だけはどうにもならないので立地には結構こだわり南東の角地に建てました。
日当たりも抜群にいいですし、正解だったと思います。
冬の日差しはありがたいですし、日中どんよりと部屋の中が暗いのは嫌だったので、よかったなぁと思います。
あと昔から車が好きで、ローダウンした時に車庫入れが出来る平坦な場所という場所にもこだわってたのですが、最近はめっきり車いじりの熱も冷めたので、まあそれはそれで良かったかなというだけですね。
リビング階段をやめた
最近は階段がリビングにあったりする間取りが増えてるようです。
その理由の一つは廊下などの面積を小さくして居室のスペースを確保しているという見方が出来ますけど、私は最初から反対でした。
結果、階段はリビングを通って上がるような間取りなのですけど、階段室の前にドアを1枚設けることで冬の冷気の流入と暖房した暖気が逃げるのを防いでいます。
どうしても間取り的に難しい場合、永大産業というメーカーから「リビング階段部ドアセット」というものが出ています。(多分他社もあります)
階段側の引き手が、階段を下りてきても操作できるように工夫されています。
後付けでも行けるんじゃないかなぁ?
間取りは小さいけど独立した部屋を設けた
いよいよ間取りも最終段階という時、妻に内緒で4畳半の部屋を追加しました。
もちろんコストも上がってますけど、なにもない4畳半の部屋ですので、費用対効果を考えても正解だったと思います。
家の形もよくなりましたし、何より私の部屋が出来ました。( ー`дー´)キリッ
一時期はここが物置部屋になってたんですけど、すっかり片付けたので、楽器を弾いたり、ブログを更新したりとなかなか重宝してます。
シューズクロークを設けた
妻の要望もあり、下駄箱をなくしてシューズクロークを設けました。
たった一畳ほどの場所ですが、趣味のバイクのヘルメットやグローブ、傘なんかも全部ぶちこめるので玄関廻りが面積の割に広く感じます。
インターネット回線をウォークインクローゼットに
インターネット回線って光の端末がきたり、ルーターがきたりして結構邪魔ですよね。
アダプターとか、電源線も煩雑になるので、光の住戸内の最終端末をウォークインクローゼットに入れて、そこから各部屋でLAN配線してます。
今ではWi-Fiで飛ばしてますけど、その頃そんなに安定した回線になるとは思わなかったので。
おかげさまでインターネット関連の邪魔物は一切目に触れることはありません。
ユニットバス1618サイズはコスパ高し
ユニットバスの規格で一番多いのは1616という1坪サイズの大きさではないかと思います。
ユニットバスの規格は内寸法で表され、1616というのは1600mm×1600mmというサイズになります。
最近はメーターモジュールもできたため、1717サイズというものもありますが、当時のハウスメーカーの取り扱っているメーカーには規格がなかったため、メーカーが変わり割高になったのです。
そんなときに出てきたのがこのサイズ、1618。
たった20cm伸びるだけですが、断然広いです。
それに伴う間取り変更も、隣接する壁を、壁一枚分ずらすだけというお手軽カスタマイズ。
コンセントの数を多くした
高校生のころから家電が好きで、コンポとか今は無きLD、ビデオとかテレビを結構複雑に配線してた関係で、コンセントがたくさん欲しいなぁという思いがありましたので、自宅は結構あちこちにコンセント付けてます。
自室の4畳半であっても、エアコンの単独コンセント含めて4カ所といえば、不満がないレベルだと思ってます。
システムキッチンのそばにコンセント
最近はアイランドキッチンというスタイルが確立されましたけど、その当時はまだそこまでじゃなかったのです。
対面キッチンのカウンター部分にコンセントを設けてます。調理器具を使ったりするときにコンセントがそばにあるので重宝してるみたいです。
マイホームの新築で失敗した点・不満な点
致命的に自宅の新築で失敗した事っていうのはなかったんですけど、やっぱりこうすれば良かったというものはありますのでご紹介します。
シューズクロークやウォークインクローゼットに換気扇を付けなかった
玄関は下駄箱をなしにしてシューズクロークを設けてるんですけど、換気扇をつけ忘れたんですね。これはウォークインクローゼットについても同様です。
ただ結露や日光によって生地が傷む、色褪せるという点から、窓はつけなくて正解だったと思います。
匂いという面ではさほど感じてはないんですけど、部屋の性質上、窓がないため空気が淀んでいるので換気扇が欲しかったなと思います。
外壁に穴をあけ、照明から電源を取ることで、換気扇を後付けすることで後付けできそうな気はしますけど、うちはせめてもの抵抗でエコカラットを貼って、調湿、消臭をしています。
≫ シューズクロークの臭いや湿気対策にエコカラットをDIYで貼ってみた
屋根裏の換気手段
換気ついでに・・・。最近は高気密住宅が主流となってまして、外壁屋根で囲まれた家全体で換気を計画するみたいなんでまた違うんでしょうけど、屋根裏の換気を検討し忘れました。
夏になると屋根が焼けて屋根裏がもの凄く暑くなるんですよね。なので一応屋根裏を換気するように換気口があるのですが足りません。
換気扇を設けて強制的に屋根裏の熱気を逃がす手段が必要でした。
効果のほどは不明ですが、屋根裏収納の換気扇を回しっぱなしにすると心なしか変わってると思うので、体感することが出来るくらいにはなるんじゃないかなって思ってます。
収納を付け過ぎた
とにかく物が散らかるのが嫌で収納を多めに作った結果が、逆に物があふれかえるという現象でした。
コスト面でももう少し削減できたのではないかと考えていますが、過ぎた事ですので仕方がないですし、足りないよりいいかと考えるようにしてます。
壁の下地を入れておけばよかった
これは入居して、ライフスタイルが確立しないと分からないものなので仕方がないと思いますけど、何かを取り付けようとしたときに壁の下地がないと取付できません。
例えば階段の手すりなどは登る時は右でも、降りる時には左になりますよね。
また、将来的にテレビを壁掛けにしようとした場合には、必ず下地の補強が必要になります。
このように、ある程度想定できるような場合、下地工事をお願いしておいた方が良いと思います。
なんの迷いもなくオール電化を選択した
結婚してまもなく入居したアパートはオール電化のアパートでした。
IHの火力や電気温水器も使い勝手が悪くなかったこと、なにより子どもが小さい間はファンヒーターやストーブなどでやけどの心配がなかったことなどから、自宅も迷わずオール電化を選択しました。
現在はカセットコンロを常備しておくこととか電気を使わない灯油ストーブなんかを常備してますが、と災害や停電といった可能性を考えるとライフラインのインフラを分散することを検討しておくことも必要だったのではないかと思ってます。
コストは別として、ガス管を家中に配管してどこでもガス暖房が使える家とか超快適じゃね??
テレビの場所にLANを配置しなかった
各部屋にLANを持っていってるのに、テレビの場所にLANがありません。
当時はすでにテレビにインターネットということも言われてはいましたけど、IoTの考え方とかもなかったし、あまり考えられなかった時代ですので仕方ないです。
最近はWi-Fiでつないでいるんですけど、やはり有線で繋ぎたかったなと思います。
コンセントが足りないところがあった
比較的コンセントは多く設置したつもりでしたが、それでも不足したところがありましたのでご紹介。
洗面所
一般的にお風呂に入るときの脱衣場としても兼用されることの多い洗面所。
我が家は冬場、お風呂に入るとき用に電気ストーブを使ってるのですけど、そのコンセントは化粧台からとってるのです。
これが割と不便で、お風呂から出たらコンセントを抜き替えてドライヤーを使うという始末。
逆に夏場風呂から出たときに扇風機を置くといった方もいるかもしれませんし、洗面所で洗濯物を干そうなどとお考えの方は除湿機を置くケースもあるかもしれません。
玄関
最近の家庭訪問は玄関で済ませるケースが多いです。
そんな時、我が家には玄関にコンセントがないので、少し離れたところから延長コードで持ってきてます。
年に1度や2度のことだからいいじゃんと言われればそうなのですけど、例えば玄関先でコンセントが使いたいときなんかには重宝するかもしれません。
キッチン
キッチンの上のコンセントは比較的慎重に判断されると思いますが、キッチンの下というのはノーマークという方が多いと思います。
対面キッチンの我が家は、リビング側でエアコンを使っていてもキッチンで空気が遮断されて寒い(暑い)のです。
キッチンの足もとにコンセントがあれば、例えば扇風機や暖房器具を使って局所空調ということも簡単になります。
ダイニングテーブルの下
最近思うのはダイニングテーブルの下にフロアコンセントを付けておけばよかったかなということ。
ホットプレートなどを使う時、キッチンに取り付けたコンセントから電源をとるのは意外と邪魔。
その点、テーブルの下につけておけば小さい子供が引っかかったりすることもないので、ちょっとは安心。
屋外への防水コンセント
マイホームを建てたら自宅の庭でバーベキューをしたいという人も多いと思います。
そうかといっていちいち炭から火を起こすのは面倒だし、火の始末も心配だからホットプレートで…ということもあるかもしれません。
そういうときに活躍するのがホットプレート。
家を計画している時点でなんとなくこの辺でバーベキューでもしたいなという場所には防水コンセントをつけておくことをおすすめ。
電気自動車用に電源を考えるのはまだ早い?
最近思うのは、電気自動車用の電源を駐車場そばに送れるようにしておけばよかったなと思ってます。
電気自動車が主流になるかどうかはわかりませんけど、すでにプラグインハイブリッドのような車は多いわけですし、将来的に電気自動車と考える人にはそういったことも必要かも。
窓
外開きの窓を多用した
一般的には引違いの窓が多いかと思いますが、なんとなく雰囲気とかで外開きのサッシを多用してしまったんです。
デザイン性とかは優れた窓だと思うんですけど、コストが高い割に利便性では失敗でした。
基本的に雨仕舞いの観点から外開きが多いものですから、網戸を取り付けるのが内側になるのです。
夏に窓を開けていると窓を閉めようとした時には、網戸も一度開けることになり、虫が入ってくるんでなかなか窓が開けられないんです。
樹脂製のサッシや断熱ガラスを検討しなかった
その当時にその選択肢があったかどうかは覚えてませんけど、アルミサッシは結露が酷いです。
またペアガラスと言えど、LowEガラスや真空ガラスといったガラスでない限り結露はおきますし、もう少し開口部にお金をかけるべきだったかなとは思ってます。
水回りには水回りなりの仕上げ材を採用するべきだった
家の水回りというとキッチンや洗面脱衣、トイレがあります。
キッチン周りにはキッチンパネルやタイルといった耐水性のあるものを使った割に、洗面所やトイレといった壁はクロスを採用してしまいました。
洗面所の横は子供が絵の具道具を洗ったりして汚れるし、トイレの壁もやはり汚れといった面で気にかかるところです。
そこで我が家はトイレの腰壁(腰より低い位置)にアイカのセラールという商品を貼りました。
一般的にキッチンパネルなどで採用されるものですが、掃除もしやすく耐水性も期待できる商品です。
また洗面所の壁にはホーロー加工された鉄板を貼りました。
エアコンの室外機の位置を検討しなかった
これは完全に盲点でした。
エアコンのコンセントはあるのですが、エアコンの室外機を置く場所を考えてませんでした。
壁掛けにすることも考えましたが、結局真下にあってガーデンパンを移動して取り付けました。
完全に失敗です。
注文住宅でマイホームを新築して満足してる点、失敗した点
昔建材メーカーの研修に行った時、家に対する不満調査のトップ3というものを聞いたことがありまして、その当時の3大不満がこちらでした。
- 思ったより狭い
- 暗い
- においがこもる
まあ、相対的に自分の家は自己採点で非常に満足してるんですけど、やはりいくつか改善すれば良かったという点はあります。
最後に満足している点と不満な点をまとめておきます。
- 立地にこだわった
- リビング階段をやめた
- 間取りは小さいけど独立した部屋を設けた
- シューズクロークを設けた
- インターネット回線をウォークインクローゼットに
- ユニットバス1618サイズはコスパ高し
- コンセントの数を多くした
- シューズクロークやウォークインクローゼットに換気扇を付けなかった
- 収納を付け過ぎた
- 壁の下地を入れておけばよかった
- なんの迷いもなくオール電化を選択した
- テレビの場所にLANを配置しなかった
- コンセントが足りないところがあった
- 窓
- 水回りには水回りなりの仕上げ材を採用するべきだった
- エアコンの室外機の位置を検討しなかった
家は3回建てないと満足した家にならないと言いますけど、そんな人はそうそういないでしょうから、少しでもいろんな失敗例を学んで良い家を建ててほしいなぁと思います。
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